JADCレポート

シリーズ

【RMFシリーズ②】情報システムの運用段階におけるリスク管理枠組みの「監視」フェーズ(2026/7/24公開)

1. はじめに

本記事は、一般財団法人防衛技術協会が刊行する「防衛技術ジャーナル」2026年5月号に掲載された寄稿記事を、発行者の許可を得て抜粋、紹介するものです。

 本稿は防衛省の公開文書(情報保証訓令※1、省運用通達※2 に基づき、「監視」に加え「監査」のステップについて説明し、理解を深めていただくことを目的としています。

 令和9年度末までの運用承認取得を設定しているリスク管理枠組み (RMF)は、運用承認を取得後、運用が開始され、防衛省 RMFでいう「監視」「監査」ステップに入ります。NIST標準では、RMFは「準備」「分類」「選択」「実装」 「アセスメント」「認可」「監視」の7ステップで構成されるとしていますが、防衛省における RMF は、「準備」 「分類」「選択」「実装」「評価」「承認」「監視」「監査」の8ステップから構成されています(アンダーラインは、用語の異なるステップまたは防衛省 RMFで追加されたステップ)。

 NIST 標準では「監視」はいわゆる継続的監視期、すなわち運用承認後の通常運用段階全体
を指しています。本稿では、防衛省 RMF の「監視」ステップで実施される「自己点検」および
「リスクの分析・評価」の手続きに加えて、追加されている「監査」ステップについても併せて取り上げ、これらの手続きおよびステップの全体を「監視」フェーズとして説明します(図1)。「監視」フェーズの内訳を表1に整理します。

図1 運用段階におけるRMFサイクル(防衛省RMF)
表1 「監視」フェーズの内訳

 なお各機関における RMF の具体的実施要領や細部のルールに関しては、内局や各機関が発簡する通知・通達等に従うことになります。技術支援等にあたる場合、保護情報取扱者登録完了後、必ずそれらの文書も確認してください。

(以下、目次のみ)

2. 監視

3. 監査ステップ

4. 機関レベルのRMFについて

5. おわりに

(中略)

 防衛省・自衛隊においては、当面は現行の情報保証訓令に従った対応が求められていくこと
になると思われますが、情報システム業務に従事する可能性のある隊員の方々のみならず、組
織全体でサイバーセキュリティに関する知見の底上げが求められ始めており、部隊運用に係わ
る管理者の方々においても、サイバーセキュリティへの理解が必須となる時代が到来していま
す。

 今後、サイバーセキュリティの基礎や RMFなどの基本的な事項は、防衛大学校における教
育や自衛隊における基本教育において、共通素養として位置づけていくことも有力な選択肢の
一つであると考えます。

細部については、「防衛技術ジャーナル」2026年5月号紹介ページをご覧ください。

  • 「防衛省の情報保証に関する訓令」(防衛省訓令第160号 19.9.20),防衛省 HP (Accessed on Feb. 16.2026)
  • 「防衛省の情報保証に関する訓令の運用について(通達)」(防運情第9248号 19.9.20),防衛省 HP (Accessedon Feb. 16, 2026)

菅野 隆、澤田 栄浩 (株式会社Japan Aerospace & Defense Consulting)

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